特許庁へ殴り込み!発明副将軍

No.000001〜000005

No.000001 ('97.11.2) 「12日間洗濯不要パンツ」

従来のパンツは1日、我慢しても2日はいたら洗濯せねばならず、太った妻や老いた母の労働の負担が大きい上、水、洗剤、電気代等の費用もかかり不経済であった。

本発明のパンツ(左図)は120°対称形になっており、またゴムは伸縮性が大きい割に締め付け力が小さいものを使っているため、3方向のいかなる向きにでもはける。また、前後・表裏を区別していないので、後ろ前にはいても裏返してはいても構わない。すなわち、(3方向)×(前後)×(表裏)=3×2×2=12日間、洗濯なしに衛生的にはくことができ、このパンツを使用することによる労務の軽減・節約・省エネ効果は極めて大きい。

                              

[異議申立書] パンツは1回はけば当然前後とも汚れるものであり、裏返しならまだしも、前後逆にはいて衛生的とは到底言えないのではないか。

                              

[答弁書] 本発明者はパンツの汚れの位置について念入りな研究を実施した結果、驚くべき事実が判明した。右図の青線がパンツ、黄緑の部分が前の汚れ、ピンクの部分が後ろの汚れである。この図からわかるように、日本人の90%は、パンツを前後逆にはいた場合に汚れの位置が重なることは無いのである。すなわちこの結果から、パンツを前後逆にはいても衛生的であることは明白である。

                         

No.000002 ('97.11.13) 「スーパー下着2010」 

従来の下着は、シャツとパンツが別個にあったため、持ち運びに不便で、また老いた母や太った妻が行う洗濯も面倒であった。また、寝相が悪いと腹が出てしまうため、寝冷えによる下痢等、健康上の問題が生じることが多かった。さらに、シャツ類は首周りが最も傷みやすく、またパンツ類はゴムが緩くなりやすく、他の部分はまだしっかりしているのに捨てられることが多かった。

本発明の下着(図)はこれらの問題を全て解消したものである。すなわち従来のパンツとシャツが一体構造となっており、持ち運びが便利、洗濯も楽で、腹が出ることも無い。また、上下は対称形でありどちらからでも着ることができるので、首周りの寿命は従来の2倍と考えて差し支えない。パンツのゴムの心配も不要である。上記のように、人類の生活に多大な利益をもたらすこの下着は、間違いなく21世紀の世界標準下着となるであろう。

                           

No.000003 ('97.11.24) 「地球にやさしい巻き取りタオル」

店舗等のトイレで最近見られる巻き取り式タオルは、衛生面から使用が増加してきているが、タオルを使い切った状態で放置されていることが度々あり、前記の衛生的という利点を十分に発揮しているとは言い難い。また使い切ったタオルは廃棄されるため、綿花等の植物資源やタオル製造のための電力等のエネルギーを浪費するという、地球環境にとって深刻な問題があった。タオルのみならず、トイレットペーバーも森林資源の消費という点では同様の問題があった。

本発明の巻き取りタオル(図)はこれらの問題を全て解消したものである。図中に赤色で示したのがタオルである。このように環状のエンドレス構造とすることでタオルの使い切りを防いでいる。また、一端をトイレの個室側に出して設置することで、森林資源を消費するトイレットペーパーをも廃止することができる。エンドレス構造は一見非衛生的のように感じられるが、壁の内部において洗剤によるシャワーと強力殺菌灯による殺菌、乾燥がなされているため、極めて衛生的である。すなわち、本発明によって、タオルの使い切りがなくなったことによる衛生面の向上、タオルやトイレットペーパーの購入や交換が不要となったことによるコストの削減、さらには地球環境の保守といった種々の効果があり、本発明のタオルを設置した店舗においては利益が倍増することは間違いないだろう。

                           

No.000004 ('97.12.1) 「マンション用床暖房の方法」

通常の床暖房は、電力、ガス、石油等を消費し、エネルギーコストが非常に高かった。本発明者はエネルギーコストが実質的にゼロの床暖房の方法を発明した。

本発明者は、人間が排泄する糞尿が体温とほぼ同じ36℃の熱を持っていることに着目し、この熱エネルギーを有効に使う方法はないかと日夜思索した結果、ついに本発明に至った。すなわち糞尿の熱エネルギーを床暖房に使用するのである。糞尿の熱エネルギーは非常に小さいため、1戸分の糞尿では暖房に必要な熱は得られない。しかし左図のように、マンション等において全戸分の糞尿を1室の床下に集めるようにすれば、十分な暖房効果が得られるはずである。熱効率を最大にするために、下水パイプは断熱材で、暖房する部屋の床は銅板で作ることが望ましい。

残念ながら本発明の方法で暖房できるのは1室が限度であるので、マンションの管理者サイドの人間がこの利益を享受することになると思われる。(このため、図では暖房される部屋を管理人室とした。)この事実はマンションの住人には隠しておく必要がある。元々自分たちが出したエネルギーによって管理人だけが快適に暮らしているということが発覚すれば、感情を害するのは必至だからである。

                  

No.000005 ('97.12.11) 「便秘解消器具」

人類の悩みの一つに便秘がある。巷では便秘を解決すればノーベル賞とも言われているが、本発明者は画期的な便秘解消器具を発明した。

本発明者は、チューブ入り歯磨き粉におまけで付いていたチューブ絞り器具を見て、これを人間に応用すれば便秘を解消できるということを瞬時に思いついた。読者はこの発想力に驚かれるかも知れないが、長年発明を職業としてきている発明者にとっては訳も無い事であった。

本発明に関して長々とした説明は不要であろう。右図を見れば形態、使用法、そして効果まで一目瞭然である。

本発明はあまりに簡単に思いついたので、コツコツと研究を続けている全世界の科学者達に申し訳無い。そこで今回はノーベル賞は辞退したいと思う。

                      

No.000006〜000010

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